TOITAの「航空無線通信士受験クラブ」第24期無線工学第1章空中線と電波伝搬 (4)アンテナと給電線の整合その1 | |
[無線工学] | |
2019年3月16日 9時30分の記事 | |
第24期第1章空中線と電波伝搬 (4)アンテナと給電線の整合その1 前回、今回のお話は、SWRですとお伝えしましたが、主 題は、アンテナと給電線の整合です。 しかし、平成31年2月期の問題を見ますと、 少しづつ問 題が変わってきています。その1つがSWRです。 今まで、出題されなかった項目ですが、 今後も出題が予 想されますので、今期からお話をする事と致しました。 それでは、給電線と アンテナの整合についてのお話を致 ます。 1.インピーダンス整合 下の図をご覧ください。 今回は、無償で全文を公開しています。 [続きを読む]をクリックしてお読み下さい。 当塾は、今年の10月でまる12年になります。 ここまで続けてこられま したのは、皆様方のお陰と感謝して います。 今後も、低価格で分かりやすい合格の為の講座を続けてま いる所存ですので、宜しくお願いいたします。 「時は、金なり」と言いますが、50円を有効に使えていますか ?。 本文には、見本部分の数倍の記事が書いてあります。 2月期の試験は、航空大学校の入学や就職にと大変重要 な試験になります。 独学が難しい事は、特集記事でお話した通りです。 試験迄は、思った程、時間がありません。 時間を無駄にして後悔されない様、本文をお読み下さい。 [お知らせ]有料記事をお読み頂く為には、コンビニで 電子 マネーをお買い求めの上、 下記の URLをクリックしてポイ ントを取得する手続きをお済ませください。 ポイントは、「くる天」様の有料ならではの 他のブログをお 読みになる為にもお使い頂けます。 なお、電子マネー「C-Check」は、2000円 から購入出来ま す。 http://kuruten.jp/blog/help041.html
第24期第1章空中線と電波伝搬 (4)アンテナと給電線の整合その1 前回、今回のお話は、SWRですとお伝えしましたが、主 題は、アンテナと給電線の整合です。 しかし、平成31年2月期の問題を見ますと、 少しづつ問 題が変わってきています。その1つがSWRです。 今まで、出題されなかった項目ですが、 今後も出題が予 想されますので、今期からお話をする事と致しました。 それでは、給電線と アンテナの整合についてのお話を致 ます。 1.インピーダンス整合 下の図をご覧ください。 電池を送信機。r を給電線の特性インピーダンス。 そしてR を空中線の入力インピーダンスとします。 インピーダンスとは、交流に対し電流を流れにくく する素子です。直流の場合、電流を流れにくくする 物は、抵抗だけですが、交流の場合は、抵抗の他、 コイル、コンデンサーが電流を流れにくくする素子 になります。そして、コイルとコンデンーは、交流 の周波数により、電流を流れにくくする度合いが違 うのです。 ここでは、お話を簡単にする為にインピーダンスは 抵抗のみで考えます。 負荷:R で消費される電力が最大になるのは、R が 何[Ω] の時か考え見て下さい。Rで消費される電力 :P は、以下の式で求める事が出来ます。 P = {4 [V]/( 2 [Ω] + R [Ω] ) }^2 x R この式は、 最初の中カッコで電流を求めて、電流を 2乗してR を掛けていますので、電力になります。 R に色々の値を入れて グラフを描いてみますと一目 瞭然で結果が出ますが、時間がない方は R に0.5 [ Ω] 、 1 [Ω] 、2 [Ω] を代入しで計算してみて下さ い。 Rが2 [Ω]の時が、最大の電力になると思います。 抵抗だけで考えましたが、図で言いますと電源側(送 信機と給電線)と 負荷( アンテナの入力) インピーダ ンスを同じにした時に電力を一番多く負荷(アンテナ ) へ伝える事が出来ます。 これは、給電線とアンテナを繋ぐ場合だけでなく 電 子機器どうしを繋ぐ場合も同じです。 身近なところでは、 皆様が使用しているフマフォの 出力インピーダンスと イヤフォンのインピーダンス は 同じにしています。 2.定在波 下の図は、 給電線の先に 給電線のインピーダンスと 同じ値の抵抗:Rを繋いだ場合の様子を示しています。 図-1 図-1の様に送信機からの高周波は、進行波となって 、抵抗:Rに吸収(消費)されてゆきます。 空中線と給電線のインピーダンスが合わない最たる 場合は、空中線が接続されていない状態です。この 状態は、空中線の入力インピーダンスが無限大であ るのと同じ事です。 その場合、給電線の先端迄行った進行波は、そこで 反射されます。 次の図-2をご覧下さい。 図-2 オレンジ色の進行波は、受端と書かれた、給電線 の端で反射されます。受端では、大きさ(振幅)が 同じで位相が180度づれますので、反射波は、緑 色の線になります。 緑の線を 受端で見てみますと、 オレンジ色の 進 行波が ”−” になっているのを ”+” にして、大き さを同じにしたもので有る事が分かります。 青い線は、進行波と反射波の合成波です。 頭の中で進行波を動かしてみて頂き、その時の反 射を想像して頂きますと、進行波と反射波の合成 は、下の図の様になる事がお分かりになると思い ます。 ”b”点は図-2で、黒の丸がある所です。そして、” a”と書かれている所は、赤の丸で示した所です。 "a” 点と”b” 点は、 給電線上での位置が、 動きま せん。 そして合成波の振幅が矢印の様に変化します。 これは、 進まない波の様に見えますので ”定在波 ”と言います。まさに、定めった所に在っる波と言 う事です。 定在波の大きさは、反射波の大きさに関係します。 3.定在波比(SWR;Standing Wave Ratio) ここからは、お話が少し難しくなって恐縮ですが、 最終的に得られる式は、簡単ですので、 式だけで も覚えておいて下さい。 進行波の電圧をVf。反射波の電圧を Vr とします。 そして、反射係数:Γ(ガンマーと読みます。)を 考えますと Γ = Vr/Vf 定在波のピークの a点での電圧を Vmax。b点での 電圧を Vmin としますと Vmax = Vf + Vr Vmin = Vf − Vr 定在波比を S としますと S</font > = Vmax/Vmin = (Vf + Vr)/(Vf − Vr) = {1 + (Vr/Vf)}/{ 1 − (Vr/Vf)} = (1 + Γ)/(1 − Γ) 最後の式が重要ですので覚えておいて下さい。 送信機からの電力が給電線を通り、アンテナで全て 消費されるのが一番良い事です。 その場合、Vr = 0 となりますので、S = 1 となり ます。反射波があると S は、大きくなり、 送信機 の電力がアンテナに全て吸収されることなく、ロス が生じてしまう事が分かります。 ここまで、電圧でSWRについてお話をしてきました が、特にSWRを電圧で論じるばあい、電圧定在波比 と言い、VSWR と表記します。 今年の2月期の問題では、「給電線と空中線のインピ ーダンス整合が取れている場合、VSWR は、”0” で ある。」この文章が正しいか 正しくないかと言う問 題でした。VSWR を知らないと答えられない問題で す。答えは、勿論、間違いです。 次回は、平衡と不 平衡についてのお話とバランについてのお 話を致します。また、 お話が後先になってしまう点があるか もしれませんが、アンテナと給電線の 整合の必要性と、整合 が取れていない場合についてのまとめを行います。 | |
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