『モーソー1号』4 | |
2008年12月10日 16時15分の記事 | |
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試験のため、長らくブログを休止していました! でもやっと終わって解放♪そして同時にバイトも始まる;;←絶対仕事忘れちゃってる(・A・;) 今回はピクシーです。 なんとなく男の子にしてみましたv(*´▽`*)
〜この間の日記〜 この間の土曜日、あまりにも頭痛がひどいので病院に行ってきました(@_@;) ほんとはその一週間前くらいから頭痛が起こってたんですが、試験中に行くわけにもいかないので、市販の薬でずっと我慢。市販のやつはあまり効かないし副作用があるのに(泣) でも、やっと先生に診てもらい、薬を処方されてほっと一安心。 その頃、ちょうど学校の近くにケーズ電気がオープンして、開店セールらしきものをやっていたので、病院の帰りに、お母さんと一緒に見に行きました! そうしたら、けっこう新しい機種の携帯が0円で売っていたので、この機会に換えちゃえ!!ってことで私とお母さん同時に携帯を換えました(・∀・*)♪ ちょっと慣れるまで大変そうだけど、初めて携帯換えたからとっても嬉しかった★ 契約も変更して前より安くなったみたい! だからネットもよく見るようになってしまった (">ω<)っ)) だけど、前の携帯にはすごく思い入れがあるので、ずっととっておきたいなぁって思っています。 あの携帯は私のために一生懸命働いてくれたから、今は「ありがとう」と心の中で思いながら大切に保管してありますww ********* 〜私の小説〜 『モーソー1号』4 「考えれば解決したのに。あなたは考えないから苦痛だったんだよ。いや、寧ろ、考えること自体がちょっとした苦痛の源だったのかも」 「そうですね」 「原因が分かれば、後は簡単。秤にかければいい」 「秤?」 「頭の中でよく考えてみて。“達成した喜び”対“過程の苦しみ”。喜びを勝たせるには、どうすればいい?」 「どうすればいいのでしょう?」 苦痛サンはあたしの顔を見ながら首を傾げた。 「もう、頭が固いなぁ、苦しみを雑魚に変えればいいんだよ! ちっぽけな苦しみになんて、そんな大きな隈を作らせる力はないよ。目標をもっと低めてみなよ。きっと楽になる」 「確かに」 苦痛サンは頷いた。 なんだか、さっきの二人とは似ても似つかない人。向上しようとしないんだもん。じっとその場で立ち止まって、自分の目の隈をなんとかしようともしない。苦痛って、アクティブになれないんだなぁ。 「どう? 解決しそう?」 「はい、なんとかなりそうですよ」 あたしは達成感に満ちた。 でもその時、何かに気づいた。苦痛サンの存在。なんでこんなに薄くなっているの? 今にも消えちゃいそう! 「苦痛サン!!」 あたしは冷や汗を掻きながら、勢い良く立ち上がった。向かい側に座る苦痛サンの姿が、どんどん薄れていく。このままじゃ、彼はもうすぐ消えちゃう。 「僕を消せるのは、僕を作りだしている人だけです。あなたは、アタシさんですね」 あたしは頷く余裕さえなかった。目の前で人が消えて行く。それも、あたしが生み出したものなのに。 「きっと、あなたはもうすぐ楽になる。僕が消えることで、苦痛という感情も消える」 苦痛サンは、フラフラしながら立ち上がった。 「でも、僕は苦痛だから、またすぐに会うことになってしまいます。今までは、あなたの中に隠れて、じっとしていましたけど、また生みだされてしまったら、僕は再びこの電車に乗ることにしましょう。そしてまた、この存在を消し去り、少しでも喜びを得てください」 「それは、あたしから、苦痛が消えることの喜び? でも、今のあなたはあたしにとって無害な存在のはずだよ? 本当に、消える意味はあるの?」 「あなたから苦痛が消え去ったのだから、苦痛である僕が消えなくては、変だと思いませんか? でも、安心してください。ふと、苦痛を感じてしまえば、僕はたちまち生まれます。いや、苦痛が生まれることに安心なんてできませんよね」 苦痛サンが柔らかく微笑んだ瞬間、その姿は見えなくなってしまった。 あたしは、彼が消えていくことに不安を持ったけど、それは、なんだったんだろう。本当はスッキリするし、喜びにあふれるはずだよね。 でも、あたしから、苦痛が消えるのは、一瞬だけなんだと思う。そう思えば、彼が居なくなるのは、普通のことなのかもしれない。 全てを忘れて楽しめる時がある。その間、彼は居なくなるけど、楽しめる時間が過ぎてしまえば、苦痛サンは再来する。しかも、前よりも力を増してから現れる。 「忙しい人なんだね」 あたしは呟いた。 苦痛サンは、忙しいことが苦痛だって言ってた。やるべきことが目の前に山のようにあることって、確かに大変だけど、彼は、それと戦いながら、消えたり、現れたり、もっと忙しいと思う。あたしが多忙な日々に半分鬱になってたから、「よし、立ち直ろう!」って言う気持ちと、「もう嫌だ、投げ出したい!」っていう気持ちが現れたり消えたりして、きっと苦痛サンは大忙しだっただろうに。 彼をあんなに痩せ細らせたのも、大きな隈を作らせたのも、みんなみんなあたし自身だ。 毎日現実に立ち向かって、疲れ果てていたあたしのせいなんだね。 このまま、彼がまた生まれてこないなんてことは、絶対にあり得ない。あたしが乗っているモーソー1号は、あたしの中のぐちゃぐちゃな線路の中を走っているんだ。これは確かにあたしの妄想の世界だけど、現実としっかり繋がっている。 だから、現実のあたしが辛くなったら、苦痛サンはまた、どこからともなく生まれて来て、モーソー1号に出没するはず。 苦痛が無い幸せなんて、きっとほんの1秒にも満たないくらい、わずかな時間なんだと思う。苦痛っていう感情と対抗しながら得る喜び。それが本物だ。 あたしは苦痛に耐えられないからって、いつも逃げようとしてた。彼と出会ったあの時でさえも、あたしは逃げ続けていた。ほら、もう苦痛は生まれ始めている。解決しようと行動を起こさない苦痛が一人。いや、もっとたくさん居る。 この感情があるから、あたしは今も頑張ってると言える。きっと、それは努力とは呼ばない。この苦痛は、やりがいの中に存在するんだからね。 さっき、彼は消えてしまったけど、また新しい人が、どんどん、頭の中で製造されていくのが分かる。 「変なの」 あたしは言い訳するように言った。 そして、苦痛さんが座っていた席を見つめながら、小さく手を振る。それは、「また会おうね」のさよならだった。 | |
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