TOITAの「航空無線通信士受験クラブ」第29期無線工学第1章空中線と電波 番外編〜バラン〜 | |
[無線工学] | |
2021年9月11日 9時30分の記事 | |
第1章空中線と電波伝搬 番外編 ”バラン” 前回、平衡と不平衡のお話をいたしました。今回は、平 衡と不平衡のものを繋ぐ場合の変換方法の 1つである バランについてお話を致します。 次回の試験では、 出題されないと思いますが、念の為、 番外編 としてお話を致します。 それでは、その形や原理がどうなっているのかを見て行 きましょう。 [バラン] バランには色々の種類がありますが 図-4 は、同軸ケー ブルを使用して作っ た物です。 続きは、続きを読むをクリックしてお読みください。 全文無償で公開しています。 [受験クラブより] 貴方の受験される航空無線通信士は、自己投資に 値しない資格なのでしょうか? 新コロナ・ウィルスで中々外へもだ掛けられい今だ からこそ、受験勉強をしてみるのも良いのでは、な いでしょうか? 合格を手にするかどうかは、貴方次第なのです。 「時は、金なり」と言いますが、50円を有効に使えて いますか?。 本文には、見本部分の数倍の重要な記事が書いて あります。 特に2月期の試験は、航空大学校の入学や就職に と大変重要な試験になります。 独学が難しい事は、特集記事でお話した通りです。 試験迄は、思った程、時間がありません。 時間を無駄にして後悔されない様、是非、本文をお 読み下さい。
第1章空中線と電波伝搬 番外編 ”バラン” 前回、平衡と不平衡のお話をいたしました。今回は、平 衡と不平衡のものを繋ぐ場合の変換方法の 1つである バランについてお話を致します。 次回の試験では、 出題されないと思いますが、念の為、 番外編 としてお話を致します。 それでは、その形や原理がどうなっているのかを見て行 きましょう。 [バラン] バランには色々の種類がありますが 図-4 は、同軸ケー ブルを使用して作っ た物です。 図では、同軸ケーブルの外側の導体と内側の導線のみを 描いていますので 一番外側の絶縁物と 内部導体と外部 導の間の絶縁物は、省略しています。 図の下の U 字形の部分がバランです。 バランの長さは、λ/2 になっています。 それでは、原理について説明致します。 図の左上の同軸ケーブルの内部導体を流れて来た電流: I は、a点で、平衡形ケーブ ルとバランへ I/2づつ流れます 。 V と書いてある下の 小さな赤い矢印は、GND ( 外側の導 体 )から見た内部の導体の電圧の極性を示します。 a 点 では、矢印が上を向いていますので、 内側の導体の 電圧は、”+”です。 そして、 バランに入ったばかりのa点での電圧は、”+”で、 電流も、同じく”+”です。 バランの出口の b 点 では、 バランの長さが λ/2 ですの で、b 点での位相は、a 点に対して逆転します。 その為、V の極性を示す矢印が下を向いています。 内部導体の電圧の極性は、”−”になります。 よって平衡形ケーブルの下側では b点へ電流が流れ込み ます。 a 点と b 点では 電流も電圧も互いに逆位相で同じ大き さですのでこれで不平衡から平衡形へ変換が出来る訳で す。 図-5 図-5 は、送信機からの距離が同じ地点での 導線A と 導 線B の電圧の変化を示しています。 導線A では、赤⇒青⇒赤の様に変化します。 また、導線B では、水色⇒赤紫⇒水色の様に変化しています。 一方の導線の電圧が”+”であるときは、他方は、”−”であ り電圧の絶対値 (大きさのみで+/−は、考えない) が同じ で+/−(極性) が互いに逆である事を示しています。 直接、 不平衡形に 平衡形を繋ぎますと平衡形ケーブルの 2本の導線に流れる電流が違ってしまい、不平衡となってし まいます。 ちなみに平衡形のケーブルの特性インピーダンスは、不平 衡形のインピーダンス:Zo の4倍になります。 不平衡形の 同軸ケーブル (下の図のB) の特性インピーダ ンスは、75 [Ω]で 平衡形のリボンフィーダー ( 下の図のA )は、300 [Ω] です。 平衡形の特性インピーダンスが 不平衡形の特性インピ− ダンスの4倍になる理由は、以下の通りです。 再度、図-4をご覧ください。 a-b間のインピーダンスZab は、a-b間の線間電圧が a点と b点で逆ですので 電圧が2倍の2V となります。 (a 点とb点の 矢印を見て下さい。矢印の長さが電圧の高さ を、向きが極性を示しています。) 一方、電流は、I/2 ですので、 Zab = 2V/(I/2) =4Zo となります。 次回は、VHF 帯とUHF 帯の電波伝搬についてのお話です 。 | |
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