第1章 空中線、電波伝搬 (8)導波管の伝搬 | |
[無線工学] | |
2010年3月23日 22時38分の記事 | |
今回は、導波管のお話です。いきなり聞いた事もない名前 の物だと思いますが、これから高い周波数が盛んに使用さ れる様になりますので重要になってきました。 図-1をご覧下さい。送信機からアンアテン又は、アンテナから受 信機へ高周波を運ぶ物を給電線と言います。 図の一番上の同軸ケーブルは、その代表的な物です。 同軸ケーブルは、皆さんのご家庭でもTVのアンテン線として使用 されていますので見る事が出来ます。 次に導波管ですが、これには、2種類あり、1つは、方形導波管。 もう1つは、円形導波管です。 導波管は、マイクロ波の伝送に使用されます。 導波管は、図-1の様な中空の金属のチューブです。
第1章 空中線、電波伝搬 (8)導波管の伝搬 今回は、導波管のお話です。いきなり聞いた事もない名前 の物だと思いますが、これから高い周波数が盛んに使用さ れる様になりますので重要になってきました。 図-1をご覧下さい。送信機からアンアテン又は、アンテナから受 信機へ高周波を運ぶ物を給電線と言います。 図の一番上の同軸ケーブルは、その代表的な物です。 同軸ケーブルは、皆さんのご家庭でもTVのアンテン線として使用 されていますので見る事が出来ます。 次に導波管ですが、これには、2種類あり、1つは、方形導波管。 もう1つは、円形導波管です。 導波管は、マイクロ波の伝送に使用されます。 導波管は、図-1の様な中空の金属のチューブです。 マイクロ波の定義は、はっきりしていません。人により違いますの でそれらの中から一番低い周波数と高い周波数を選びますと300 [Mhz] 〜 300[Ghz] となります。 波長:λ は、1[m] 〜 1[mm] となります。 ちなみに電子レンジは、2.45[Ghz] の周波数を使用しています。携 帯電話もこれに近い周波数の電波を送信しますので、携帯電話を 耳に当てる事は、頭を電子レンジに入れている様なものですので 出来るだけヘッドセットの使用をお勧めします。 マイクロ波以下の周波数では、同軸ケーブルを使用しますが、同 軸ケーブルの場合、内部導体と外部導体の抵抗分や導体内部を 高周波が通りにくくなったり、外部導体と内部導体の間のポリエチ レン等の誘電物質により誘電損失が生じたしてマイクロ波では、 使用出来なくなります。 その為、誘電物質をなくした導波管を使用します。 図-2は、同軸ケーブに高周波を流した時の様子を示しています。 上の2つの同軸の断面は、下の横の断面を右側から左を見た様 子です。 丸い2つの断面同士の間の距離は、λ/2 です。電界の向きと磁 界の向きが λ/2 離れて逆になっているのが分かります。 同軸ケーブルは、構造からして直流から使用出来る事がお分かり になると思います。 これは、次の事からご理解頂けると思います。 同軸ケーブルの一方の端の内部導体と外部導体の間に電池を繋 ぎ、同軸ケーブルのもう一方の端の内部導体と外部導体間に豆 電球を繋げたら豆電球が点灯する事は、容易に想像がつくと思い ます。 [導波管の基本モード] 基本モードとは、伝送できる最低の周波数の電流を流す時の 電磁界分布の事です。 同軸ケーブルでは、直流の電圧(周波数”0”hz)を内部導体と外部導体の間に加えた時の電磁界分布です。 次に導波管の基本モードがどの様になるか見てみます。(円形導 波管については、省略します。) 図-3をご覧ください。電界及び磁界の分布を正面、側面、上面 (上から見た図)について示しています。 電波が伝わって行く方向には、磁界が存在しまうが、電界が存 在しない事が分かります。 基本モードの事をTE10モードと言います。 TEとは、Transverse Electric の事です。電波の伝わる方向に は、磁界成分のみで、電界成分が無い状態を指します。(正面 では、磁界と電界が存在します) TEの後の最初の”1”は、導波管の正面の横方向に1つの λ/2 の波が乗る事を示します。 そして次の”0”は、導波管の正面の縦方向には、波が乗らない 事を示します。 導波管を正面から見ますと中空の横長になっています。横の長 さを a とします。縦の長さは、b です。 a = λ/2 (1) 導波管では、(1)式以下の周波数では、導波管内で管の横方 向の反射を繰り返すだけで先へ進めなくなります。 (1)式の時の周波数を遮断周波数と言います。 導波管の特徴 ・誘電体が無い事と、導体を高周波が伝わらない為に損失 が少ない。 ・外部への漏れが無い。 ・誘電体(絶縁部として同軸ケーブルでは、外部導体と内部 導体の間に使用)が無いので大電力を通す事が出来る。 (1000KW以上も可能) ・(1)式以下の周波数は、伝送出来ない。 次回は、VHFの電波伝搬です。 | |
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