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自分は無能ですという政治家は基本的にいらない
[日本の政治]
2020年4月25日 23時57分の記事

新型コロナウイルス感染拡大を受けて、国会議員の歳費2割削減(返上)など政治家が議員報酬を返上することが相次いでいます。大阪府議に至っては5割返上とありますが、これらは明らかにおかしいと考えます。それはなぜか? 緊急時にこのような歳費・報酬返上をすることが意味することは、この大事な時に政治家として結果を出せず、その程度の能力しか無いということを自ら証明しているに過ぎないからです。その程度なら、このままその削減した額を正規とすべきと考えます。

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感染症問題は純粋に公衆衛生、政治行政の問題
新型コロナウイルス問題など感染症の問題は、公衆衛生の問題であり極めて政治・行政の問題なのです。このことは何度も申し上げてきました。特に人から人に感染することが基本の新型コロナウイルス問題はまさに政治・行政の問題なのです。つまり政治・行政という人間の力で、感染とその被害をコントロールできるわけで、地震とか台風被害とは違い、政治・行政の対応次第でその被害が大きくなったり、小さくできたりするわけです。
ですので、日本の無能・無策な安倍政権・政府では感染拡大が生じ被害が拡大、緊急事態宣言発令となるわけです。しかし、その一方、世界的に秀逸と認められた対応をとった韓国や台湾などは感染拡大と被害を現状、かなり小さくおさえることができたわけです。そしてこの差は、明らかに行政の能力と手腕の差であって、その差によって感染拡大状況に大きな差が出たのです。日本人はまずこの感染症の問題が、基本的に政治・行政の問題であることをおさえるべきです。テレビなどの報道でもこの視点が完全に欠落しています。
そうなるとこの緊急時に最も能力が必要とされているのは、政治・行政であるのですが、当然、その中に政治家・議員が入るわけです。したがって、この緊急事態時、感染拡大を抑え、防疫を成功させることが、彼らにとって最大の使命であるのです。そして、それができてはじめて経済を健全に保ち、社会の安定を保つことができるわけです。
だから、まず議員は、この新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防がなくてはならないわけです。いかなる形であれ、そのことに注力し、そして結果を出さなくてはならないわけです。PCR検査はもっとはやくできるように色々とできたのではないでしょうか? もっとはやく隔離政策をとるために色々とできたのではないでしょうか? もっと早く緊急事態宣言発令となるために色々とできたのではないでしょうか? これらの他にも防疫のために色々なことがことができたはずです。
しかし、そのようなことができず、防疫に失敗して、緊急事態宣言発令となったわけですから、そのような失敗をして議員への歳費や議員報酬を返上するということはすなわち、自分は政治家・議員として全くの無能ですと言っているに過ぎないということになるのです。

自分を無能と宣言して偉いと思っている
極めて多くの日本国民は、この感染症の拡大を早く収束・終息させてほしいと心から願っているでしょうし、そのことができるのなら、議員への歳費や報酬はいくらでも出して良いと考えていることでしょう。感染症拡大の阻止という防疫は、正に政治家・議員の仕事なのですから、そのことが実現できるのなら、その役割と価値は極めて高いわけです。そして、このことは国政なら政権与党である自民党、公明党の議員にその大半の責任と期待が託されているわけです。大阪府政ならその与党にその大半が託されているわけです。
しかし、結果を出すことができずに、歳費・報酬を返上するというのでは、単に自分たちが無能ですと言っているに過ぎないのは明らかでしょう。特に国政において安倍自民党政権・日本政府の後手後手の対応や、感染拡大が止まらない現状とまったく先が見えてこない状況を招き、数多の不手際があって、その上、歳費・報酬を返上するというのは、自ら政治家・議員として無能だということを証明しているに過ぎないのです。要するに自分は無能だと自分で高らかに宣言してるに過ぎないのです。
これはこの感染症の問題が、根本的に地震や台風などの自然災害とは違うからこそ、今回も同じように歳費・報酬返上をしても、意図に反して無能の証明となり、その意味することが違ってくるのです。しかし、その違いを認識できずに、地震や台風のときと同じように振る舞っているだけなのが、まさに歳費・報酬を返上する政治家の実像なのです。
そして、その程度の現状認識能力だから、防疫に失敗するのです。まったくバカな政治家ばかりです。
もちろん、このように歳費・報酬返上をするのは、東日本大震災のときもしたという記憶からなのですが、結局は、評価されるために過ぎません。そして、その評価されるための行動が、現在のように緊急時となると、パブロフの犬のように条件反射的に出てしまうのです。低劣な政治家とはそのようなものです。
しかし、状況の違いをまったく考えず、また現状に対してしっかりと自分の頭で考えていないので、大震災時と同じように行動しても、結局、その意味するところがまったく違って、ほぼ正反対になってしまうのです。
このような思考の劣化は安倍政権・日本政府の今回の新型コロナウイルスへの対策の杜撰さや遅さ、ひどさとまったく根を同じにしていると考えます。実に状況に対してしっかりとした認識ができていないから、まったく打つ手の意味や効果がなかったり、無策となったり、愚策を真面目にやったり、ピント外れになったりして、状況を改善することができないのです。このような認識不足は、当然、安倍昭恵氏のさくらを見る会や宇佐神宮訪問なども同じなのです。首相夫人がそのような行動をしてるのが、今の日本の政治家のレベルを如実に物語っているのです。

無能と自分でいう政治家はいらない
議員に通常は高いお金を払っているに、いざ緊急事態となったら何もできずに、お金は返上しますということですから、普通は落胆するお話しです。
これを例えて言うのなら、高いお金を払って用心棒を雇って、いざ、危機的な状態になったら、何もできませんのでお金は2割返しますと言っているのと同じなのです。普通そういう無能な用心棒ならいらないとなるでしょう。必要ななのは、割り増しでも危機的な状態の時に結果を出して救ってくれる用心棒であるのは明らかです。
それであるのに、いざという時に何もできないで、割引しますので、このまま雇い続けてください(次回の選挙もよろしく)と言っているのが、今の政治家なのです。そんなのはいらないでしょう。虫が良すぎます。
その程度なら、平時に戻っても歳費や報酬をもとに戻す必要なぞまったくありません。緊急時であるのに防疫に失敗したのが彼らの能力と自分たちで言っているのですから、平時に戻ったらもっと削減すべきなのが、普通は道理なのではないでそうか? だから、少なくとも削減した歳費・報酬が適正ということなので、今後、もとに戻す必要はまったく無いのです。
実際、大震災などの時も、歳費・報酬を削るというのは、結局は自分たちは金食い虫だと言っているに過ぎないのです。問題なのは、政治家・議員の報酬が高くとも、その価値があると思わせることです。しかし、今はそれだけの能力がある政治家・議員がいないので、手っ取り早く削減・返上して、申し訳ない振りをして、時が過ぎたらまたもとの額に戻して、再選を果たそうと言うに過ぎないと考えます。

しっかり結果を出すことができる政治家を選ぶことが必要
このような政治家・議員への歳費・報酬の削減・返上は、何となく殊勝で偉いと思わせます。しかし、そのように思ってしまうのは、世の中の多くの人が、政治家や議員が『偉い人』という思い込みがあるからなのです。だから、このような行いが立派だというチンケな結論になるのです。彼らに求めるのはあくまでも機能・結果であって、緊急事態には最大の結果を出してもらわなくては困るのです。この新型コロナウイルス問題で言うのなら、最低でも韓国や台湾並みの結果を出してももらわなければならなかったのです。
であるのに、緊急事態で何もできないから歳費・報酬を返上しますというのでは、お話しにならないのです。世の中の人はもっと政治家・議員をシビアに見つめ、国民のために働き、しっかりと結果をだすようにさせなくてはなりません。そして、そうできる人間を選ばなくてはならないのです。ということは、少なくとも、そのような人間は、現在の国政においては今の与党にはいないと言うことなのです。それを、与党自ら証明したのが、防疫の失敗と緊急事態宣言発令、そして今回の歳費・報酬の削減・返上なのです。

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プロフィール
片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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