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進むべき方向性ははっきりしている (1)
[日本の政治]
2019年2月12日 23時38分の記事

文喜相(ムン・ヒサン)韓国国会議長の発言については様々な反応がありました。

「慰安婦:天皇に謝罪求めた韓国国会議長、発言の趣旨を説明」(2019年2月12日午前8時54分 朝鮮日報)

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本日午前8時54分、その発言の趣旨の説明が以下のように報じられています。


「責任ある指導者の真摯(しんし)な謝罪が(重要だという)趣旨だった。韓日両国間の不必要な論争を望んでいないし、起こってもいけない」と11日(現地時間)に語った。(同上)


大変に良い説明と内容だと思います。文喜相韓国国会議長の当初の発言は報じられ方も含めてセンセーショナルに報じられました。しかし、韓国側は日韓関係を非常に重要に考えているので、必ず発言の真意を再度、言うだろうと私は考えていました。東アジアの平和のために日本と韓国、そして朝鮮半島全体と手を携える必要がありますし、今、東アジアが向っている平和の方向にそのような説明が必要になると考えていたからです。ですので、本ブログにおいてはこの発言については一切、触れないことにしていました。
そして、今朝、上記のように報道されたわけです。非常に良いことだと思いましたし、文喜相韓国国会議長や韓国の日韓関係についての想いを心から理解しました。まさに信頼に足るお心と私は考えています。そして、当然、そのお心は日本としても大事にしなくてはなりません。また、今朝、上記報道を観て、改めて韓国が今向っている方向が信頼に足るものであると想いました。文韓国国会議長が、日韓関係を想ってこのような真意の説明をされたわけですから、その顔をつぶすようなことが、今後、日本側にあってはならないのは言うまでもありません。
何よりも日韓は手を取り合うことを最善として、その方向に進まなくてはなりません。今朝報道の文韓国国会議長の発言の真意の説明は、この手を取り合う方向性をより鮮明に見せてくれたと想います。そうでなければ、このような真意の説明はなかったことでしょう。
もちろん、この手を取り合って平和を実現する方向性は日韓に限らず東アジア諸国すべてにとってあるべき方向性です。

天皇陛下が韓国をご訪問される御意志は以下の週刊新潮の記事を見てもよくわかります。天皇陛下のお言葉やお姿から垣間見える先の大戦に対するお考えは明白だと私は存じますし、陛下はお言葉で必ず「世界平和」ということをおっしゃいます。そして、そのような中に韓国ご訪問ということがあるものと存じますし、そのご訪問では和解と日韓の将来を見据えた真の未来志向があると存じます。私はこのことを信じて疑いません。

「安倍官邸に御恨み骨髄 天皇陛下が『心残りは韓国……』」(2017年12月14日号 週刊新潮)

そして、今の東アジアでまず成し遂げなければならないことは、朝鮮戦争の終焉で、それが何より大事なことと考えます。本ブログでは、この朝鮮戦争が韓国・北朝鮮・朝鮮半島だけではなく、沖縄のことや、日本の様々なことが関係してきたことを書いてきました。そして、今、この朝鮮戦争が平和の方向に大きく動いています。現在において、東アジアに平和の時代を到来させることがなによりも大事なことであるのです。
韓国、朝鮮半島、東アジアについて、一日本人として過去をみつめ、そのことに真摯に向き合うことの一つに、この朝鮮戦争の終戦と東アジアでの平和の実現を願い、そのために考えることであると私は考えています。そして、このことがこれから朝鮮半島の人々と友好を促進させる第一歩であり、未来へのアプローチの第一歩と考えます。このようにしてはじめて韓国・朝鮮半島の人々の信頼を得ることができると考えます。韓国・朝鮮半島の人々の安寧を願い、動くことに信頼関係の道があることは間違いありませんし、そこに日本の未来があることは間違いありません。

上記、文韓国国会議長の真意を説明する朝鮮日報の記事では、以下のようにも書かれています。


また、文喜相議長は「(明仁)天皇は戦争犯罪の主犯の息子」という言及について、「戦争時の日本の国王の息子だという意味だ。重要な地位にいる指導者の心からの謝罪を強調する脈絡から出た表現だ。慰安婦問題は被害者たちが納得できるだけの真摯な謝罪が優先されなければならない。日本側は数十回謝罪したと言うが、私は見るに、そのようなことはない」と言った。(2019年2月12日午前8時54分 朝鮮日報)


「日本側は数十回謝罪したと言うが、私は見るに、そのようなことはない」という言葉について、日本人である私でさえそうだと思います。本ブログでは、この慰安婦問題は韓国との問題ではなく、日本人の問題でもあり、それは先の大戦についての日本人自身の問題であると述べてきました。しかし、第二次安倍政権が発足して以降、真摯に問題を見つめることに背を向けることが際だっています。その安倍政権の発言と動きが、韓国を刺激してきたことが、この文議長の発言の背景にあると考えます。以前、右翼論壇でこの右翼の慰安婦の論調に乗った私の愚かしさを見つめて、このように反省を込めて申し上げます。
また文議長の最初の発言は「重要な地位にいる指導者の心からの謝罪を強調する脈絡から出た表現だ」という発言もその通りだと思います。ただ、この重要な地位にいる指導者だけの問題にして良いのかとも同時に思います。
上述と重なりますが、慰安婦問題、徴用工問題、植民地支配の問題、そして先の大戦の問題は、日本人一人一人が再度深く見つめることが必要なことであると思います。これは韓国・朝鮮半島、アジアの国々と日本人がどう向き合うかということですが、同時にそれは先の大戦に対して現在の日本人がいかに向き合うかということです。多くの日本人にとっては、加害者の側面もありますが、同時にそれ以上に被害者の側面があると言うことです。だからこそ、同じ過ちは繰り返してはならないと日本人は今また心を新たにしなくてはならないことと考えますし、平和国家建設に邁進しなくてならないと心から考えます。
もう二年以上前から、韓国や朝鮮半島のことを言葉も含めて勉強しています。それは数年前に朝鮮戦争が終わり、日本の戦後を規定してきたその朝鮮戦争の構造が終わると言っていましたから、当然、そのような勉強はしなくてはならないことと考えたからです。
そのように韓国や朝鮮半島を見つめて最も思ったことは、私は韓国や朝鮮半島について何も知らなかったと言うことです。ほとんどの日本人は私と同じと考えます。しかし、意識的に見つめると知らなかったことばかりで驚いてしまうのです。そして、知らないで色々と発言していたことをとても反省しました。はずかしいばかりです。
一方の韓国の人々も基本的には日本のことを知らないと思います。ただ、相手国への理解度は日本の一般レベルよりは高いだろうと思います。
このような溝を埋めていく必要もまたあると考えます。そういうことがあって初めて「重要な地位にいる指導者の心からの謝罪」も意味を成すでしょうし、状況は進展していくと考えます。これからの日韓の進むべき方向は明らかで、それは和解であり、平和の実現であり、そして、そのために手を取り合って進むことが何よりも大事と考えます。私はそのことが可能と確信をもっていますし、この文議長の発言の真意の説明はその確信をより深めてくれました。

「進むべき方向性ははっきりしている (2)」(2019年2月13日)へ続く。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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