全国の15年度公共工事発注、15年4〜16年2月期累計は前年同期比4.7%減の約12兆6,283億円 | |
[全国の景気動向] | |
2016年3月16日 8時30分の記事 | |
15年4月〜16年2月期に全国で発注された公共工事の発注金額は、前年同期に比べ4.7%減の12兆6,283億05百万円となりました。 東北エリアは、金額ベースで前年同期に比べ9%台前半で減少しているものの、発注規模は相変わらず高水準。東日本大震災の被害が甚大だった宮城や福島は、各県とも北陸4県総計の発注金額を上回るとともに、中国5県の発注金額総計に迫る勢いです。 また、宮城、福島の両県の発注金額総計は、20年開催のオリンピック関連投資で沸く東京を上回る水準。公共投資だけでみた場合、5年が経過しても復興はいまだ道半ばの状況のようです。 建設需要がおう盛な東京の湾岸周辺の神奈川も増加基調のまま。横浜環状道路の発注が佳境に入り、残り1ヵ月を残した段階で前年同期に比べ2けた増で推移しています。 半面、関東以外のエリアは軒並みマイナス基調の低水準で推移。北海道や東北、北陸、四国、九州の各エリアは2けた減となっています。 なかでも富山の32.2%減、山形の25.9%減、和歌山の24.8%減、福島の21.5%減、宮崎の20.4%減となっており、「土建が風邪をひけば地域経済全体が風邪をひく」と言われている地域での落ち込みが激しいのは、これまで指摘してきた通りのままです。 全体的に上げ潮ムードの関東エリアでも、栃木が盛り返し、千葉が再び減少に転じ、群馬は2けた減にまで落ち込んでいます。茨城や栃木は水害関連でようやく工事発注が出てきたとの見方が大筋です。
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