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レベルの差
[日本の政治]
2018年12月21日 11時13分の記事

12月20日、ロシアで毎年好例となっているプーチン大統領の記者会見が開かれました。これは単なる記者会見ではなく、記者が1500人規模で集まり、4時間も続く凄いものです。大変に熱気もあり、質問は国際問題からロシアの地方レベルの問題、個人的な問題まで様々です。

「プーチン節4時間、世界支配『もちろん』 年末会見」(2018年12月21日 日本経済新聞)

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この模様を観ていて、凄いなと思ったのは会見場の壇上にいるのはプーチン大統領とペスコフ大統領報道官の2名だけで、プーチン大統領は基本的にメモを見ずに即答しているということです。過去に政党の広報を担当していましたから、4時間もの長丁場を基本的にメモなどを見ずにこなしていくというのは大変な能力だと思います。
日本で大臣の定例記者会見といえば、大体30分くらいでしょう。そういうものでさえ、事前に省庁関係者が質問取りをして模範解答をつくったりしているわけです。国会においての質疑を観ていればわかるとおり、事前通告された質問に対しての回答を官僚が作り、それを読み上げるというスタイルと違う形で記者会見を行う能力は基本的に日本の大臣にはありません。むしろ、国会での質問で事前通告がないことを批判したりするとうレベルで、それは所管業務について何もわかっていないと言うだけでにすぎませんから、記者会見でそのレベルを超えることなど当然、あるはずもありません。
桜田大臣は英語が話せないから首相は無理と発言したと報道されていますが、そもそもこの大臣レベルで国政担当の議員であること事態が世界的なレベルではあり得ないことです。いつまで自分に能力がないことに開き直って大臣職に居座り続けるのかと怒りすら覚えます。
別に首相が英語を話す必要はないですが、しっかりとした日本語を話し、国民を愛し、自分の能力に謙虚で、嘘はつかず、疑惑には国民が納得するまで率直に応え続け、嘘やごまかしをする官僚を罰することくらいは最低限してもらわないといけないわけです。この桜田大臣はしっかりとした日本語すら話していないと国会での質疑を観ていて思います。この英語力発言を観てもそのレベルの低さがよくわかります。英語力が首相要件であると言っているのですから、全く子どもの発想です。プーチン大統領が英語を話すことを第一に上げているわけでもないでしょうし、英語圏以外の各国のリーダーが英語をひけらかしているでしょうか? 全く頓珍漢な発言ですし、この発言はそのまま政治をそもそも理解していないことがはっきり示されています。国民が平和の内に豊かに幸せに暮らせる社会をつくり出すことができるのが首相に相応しい人物です。仮に桜田大臣が同時通訳と同等の英語力を持っていても首相に相応しい人材とは到底成らないでしょう。もちろん、国政レベルの議員としても相応しくありません。そのことをこの発言ははっきりと示しています。
政党の広報を担当した経験からプーチン大統領の能力は相当あると思います。質問も事前に打ち合わされてのものとは観ていて思いません。これは本当にすごいことです。残念ながらこのレベルの政治家は日本では皆無だと思います。政治家の質が段違いなのは一目瞭然です。

しかし、単なる能力だけの問題ではないでしょう。このプーチン会見の模様を観ていて好対照と思ったことは、河野外務大臣の記者会見のことです。質問に応えることをせずに次の質問と何度も飛ばしたというものです。以下にそのことが書かれています。

「河野太郎外相の横暴「次の質問どうぞ」はマスコミの弱腰が生んだ! 菅官房長官の会見では回答拒否をアシスト」(2018年12月12日 リテラ)

河野氏の本質は、政治家として国民に真摯に応えないという、国民を裏切る、政治家としてのイロハがないというものなのでしょう。そういうことが記者会見における質問への姿勢に現われています。つまりそもそも政治家として質が悪いと言うことです。
プーチン大統領はこの大記者会見で日露問題にも答えていますから、河野氏程度のレベルで上記のように質問に応えないということもそもそも必要ないわけです。答えられないものには答えられないと言えば良いだけです。そういうこともしないであの程度の質問に応えないのは、能力の低劣さに加えて、国民に応えるという基本的な姿勢がないと言うことです。つまり民主政治において、民主政治を否定する大臣と言うことです。そこには国民への愛は皆無です。これが河野氏の実相でしょう。能力も低く、政治家としての質も低いからこのようなことが起きると言うことです。

このプーチン大統領の大記者会見を観ていて、日本とロシア、どちらが開かれた国かというのは一目瞭然でしょう。ロシアです。マスコミ報道では、ロシアは閉鎖的な悪い国という前提でロシア関連情報を報道していますが、ロシアよりもまず自分の国を開かれたものにすることが何よりも先決でしょう。結局、日本の政治家同様、日本のジャーナリズムもレベルが低く、国民に対しての姿勢ができていないということを単に物語っているだけなのでしょう。

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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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