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日本の評判を落とすだけ
[日本の政治]
2018年3月9日 3時4分の記事

神戸製鋼所の金属部品のデータ改ざん問題で、低品質の金属部品を車に使ったのは消費者保護に反するなどとして、米国消費者が神戸製鋼所とトヨタ自動車に保障を求める集団訴訟を起こしたと報じられています。

「米で神戸製鋼とトヨタを集団提訴」(2018年2月7日 TBS)

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この問題については以下の記事のように、トヨタは神戸製鋼所製の部品について安全性を確認したと発表しています。しかし、これで終わるのかどうかは疑問です。トヨタは受け取った神戸製鋼所製の部品をそもそもチェックしていなかったのではないかという問題は当然、出てきます。だから、この問題が発覚するまで対応をとらなかったと考えられる可能性が十分にありますし、それがどう評価されるのかということは明らかにポイントと考えます。実際、米国では訴訟が起きたわけです。これは単に米国が訴訟社会ということだけではないでしょう。私からすると当然起こりえるものと考えます。

「トヨタ 神戸製鋼部品の安全性を確認」(2018年1月17日 毎日新聞)

この問題は、企業が社会や人々を本質的にどのように考えているかということに行き着きます。つまり社会のメンバーとしてふさわしいのか否かと言うことです。本ブログではこの神戸製鋼所製所の件は何かにつけて触れてきました。それは非常に問題があるからですが、その最初は本ブログ「神戸製鋼所問題」(2017年10月10日)です。そこで述べたように、神戸製鋼所は人々ととの紐帯を断ち切った、使用する人々や社会よりも企業の利益を優先したということです。ここがこの問題の核心で、だからこそ、私たち(消費者)の安全を無視したと訴訟が起るわけです。至極当然のことで、このような訴訟は本家本元の日本でとっくに起きていてしかるべきことです。
神戸製鋼所は以下の記事のように原発関連でもデータ改ざんをしている可能性が報じられてるわけです。それも3.11の福島原子力発電所の事故が起きた後の2012〜14年であるわけで、企業としての無責任さはこれ以上無いというレベルです。この件に関して、政府の対応が非常にあまいと考えますが、今や神戸製鋼所が存在していること自体、不思議であるレベルに既に達していると考えます。恐らく、上記の米国の消費者なら当然、そう考えるでしょう。

「神戸製鋼子会社、データ改ざんか=放射性廃棄物処分の試験」(2018年2月15日 時事通信)

昨年から日産や商工中金、また東芝などの問題とデタラメな経営が浮き彫りなる問題が目白押しです。また最近では新幹線の台車に関する川崎重工の問題もありました。この問題は事故一歩手前までいっているわけで、事故にならなかったのは単に運が良かったと言えるレベルです。運が悪ければ人々と社会を確実に傷つける事態に至っていたわけです。
そして、神戸製鋼所問題はこの新幹線の台車でもあり、一部製品が基準に達していなかったわけです。ここまで来ると上記神鋼とトヨタの訴訟と同じくJRにも大きな責任があると考えます。そもそも実際にチェックをしていたのか、ということです。明らかに国民や社会をなめる企業の驕り高ぶった体質が日本を覆っていると考えますが、このような杜撰と驕慢に満ちた状態で、安倍政権と経済界が率先・連携して新幹線を海外に売り込む神経が私には理解できません。日本もレベルが落ちたとただただ思うばかりです。中国云々をいう前に、まず自らの足元を見るべきなのは明らかです。

「新幹線の台車の一部、基準に届かず 神鋼改ざん問題」(2017年10月11日 朝日新聞)

現状、秋からに日本の産業、産業人の質が問われています。社会や人々への責任感が明らかに希薄になり、エリートは完全に凋落しています。そして、そういう経済界、産業界と安倍政権は率先・連携して働き方改革といって裁量労働制という搾取の構造をデータ改ざんしてまで法制化しようとしたわけです。他の働きかたの改革も明らかにおかしなものばかりです。

こういうことが横行するのは、日本人一般がこのような理不尽なことに口をつぐんでいるからと考えます。神戸製鋼所の問題も、米国より先に訴訟が起きてしかるべきです。相手は私たちの命や安全を考えていないのだから当然です。そういう日本人の消極姿勢が経済界の杜撰と傲慢を招き、日本の評判を落としていると考えます。今後、世界はこのような見方で日本と日本人を見ると考えます。正義感のない国、筋が通らない国として見られるでしょう。そして、そういう国は確実に孤立化していきます。匠だなんだといっても、そのように見られるのがオチでしょう。下町ボブスレーの問題も結局は同じと考えます。
この産業界の問題も、現状の政治における森友問題、厚労省の問題も全て原因は同じと考えます。

このようになる一つの大きな要因は、いまだに存在する戦前の構造にあると考えます。戦前、日本人やアジアの人々を人間扱いしなかった構造がまだ残っているということです。そのことは以下の本ブログで既に書いていますので、是非ご覧下さい。

本ブログ「選挙相場の実相を見る」(2017年10月22日)

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◎ 拙著です

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内容は今まで見たことのない国際情勢と世界史の分析で、2024年の世界情勢の根本要因が書かれています。この本とザ・フナイの連載をトータルで読むと、ロシア・ウクライナ情勢、パレスチナ・イスラエル情勢及び中東情勢、東アジア情勢など現在の世界情勢の本質が見えてきます。もちろん、日本国内の情勢も見えてきます。内外情勢は決して別々ではない。
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片桐 勇治(かたぎり ゆうじ)プロフィール
1967年生まれ。東京都出身。中央大学法学部政治学科卒。高校がミッションスクールの聖学院高校で高校・大学時代は聖書研究に没頭。
大学在学中から元航空自衛隊幹部の田村秀昭元参議院議員の秘書、以来、元防衛庁出身の鈴木正孝元参議院議員、元防衛大臣の愛知和男元衆議院議員の秘書、一貫して政界の防衛畑を歩む。
2005年から国民新党選挙対策本部事務局次長、広報部長を歴任。2010年より保守系論壇で政治評論を行う。 yujikatagiri111@yahoo.co.jp
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