クールジャパン | |
[日本の政治] | |
2017年10月12日 23時51分の記事 | |
神戸製鋼所問題について、米紙『ニューヨークタイムズ』が、一面で取り上げたと報道されています。 「神鋼改ざん、1面トップで報道=『日本のイメージに打撃』−NY紙」(2017年10月12日 時事通信) 「新幹線の台車の一部、基準に届かず 神鋼改ざん問題」(2017年10月11日 朝日新聞) 「強度偽装、組織ぐるみで常態化 神戸製鋼『納期の重圧』」(2017年10月8日 朝日新聞)
この神鋼問題では、上記朝日新聞の記事にあるように新幹線の台車に使われた製品が基準値以下と報道されています。このことには人の命を軽視していることがうかがい知れ、これでは会社の不祥事をはるかにこえ、反社会的という部類に入るものと考えます。驚くばかりです。それが組織ぐるみで常態化していたということですから、明らかに反社会的です。 ニューヨークタイムズでは、日本のイメージに打撃があると報じられています。当然でしょう。しかし、その意味は日本人が考えている以上に深刻ではないかと考えます。以前のように世界的な日本製品というものは非常に少なくなり、名だたる企業も衰退、精彩を失っています。そういう中で、目立たない日本経済・産業の基盤となる産業や技術は健在といわれ、そんなテレビ番組がちょっと前まで連日のように放送されていました。 しかし、実際は杜撰さと虚偽に満ちた実態が今回の神鋼問題にもあり、またエアバックのタカタにもあったわけです。一方では原発事故を起こしてもいる。東芝はめちゃくちゃ、シャープは買収される。日本とは今やそんなイメージでしょうが、それが実相とかけ離れたものかと言えば、大きくかけ離れたものとは思えません。高度成長前の日本製品というのは粗悪品と言われましたが、このまま行けば、過去に逆戻りしていずれそう思われる日は近いでしょう。 このようになるのは、人的問題であると本ブログ「神戸製鋼所問題」(2017年10月10日)で申しあげました。そして、それが日本の政治にも現れていると申し上げました。同じ日本人がすることですから、分野は違っても同じように現れるのは当然です。ただ、それは右翼が言う道徳云々の欠如だとは考えません。むしろ、今年明らかになったのは、加計学園問題や森友学園問題で道徳を声高に言う右翼政治家達の道徳のなさです。そんな道徳は何の意味もなく有害なだけです。人を縛り付ける“道徳”が必要なのではなく、単に社会や人を想う心が欠如しているのだと思います。特にエリートに。それが政治にも現れています。丁寧に説明すると言って、何もしてないというのはそういうことでしょう。この本質はナルシシズムですが、だから嘘や傲慢が次から次へと出てくるわけです。政治におけるそういう所に一般も不安と怒りを感じているものと考えます。 “クールジャパン”は経済産業省が進め、第二次安倍政権で盛んに言われましたが、今や文字通り“ひんやりする日本”です。確かに安倍首相が高らかに言った“Japan is back”と日本は後退しています。第二次安倍政権以降の産業政策がいかに無実であったかがよくわかります。安倍政権に産業政策を行う能力はありません。むしろ今や有害の領域に達しています。今回の選挙の争点は明らかに第二次安倍政権の検証と評価でしょう。 ニューヨークタイムズの一面で報じられるほど日本のイメージ低下が問題となっている時に、政治において右翼・復古主義政権が信任を得たとなれば、本当に大変なことになると考えます。もはや安倍政権の失政だけの問題だけではなくなります。それは日本人の将来に深刻に関わってくる問題になります。もう少し、自分たちがどう見られているかを考えた方が良いいでしょう。日本企業が海外で商売が成り立たなくなるという状況は起こりえるでしょうし、それだけですむとは思えません。 今やそんな日本ですが、なぜか株価だけは上がります。不思議な現象です。しかし、明らかにその先は見えています。 | |
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